運用代行の選び方

Instagram運用を内製 vs 外注、コストを本気で比較してみた

約10分執筆:早川 葵(JEMIA運営局)

この記事について

Instagram運用代行サブスク「JEMIA」が書いています。「外注は高い、自社でやったほうが安い」——この直感が正しいかどうかを、工数を積み上げて計算して検証します。試算の前提はすべて公開するので、自社の数字に置き換えて再計算してください。結論を押し付けるつもりはありません。


はじめに:「自社でやったほうが安い」は、本当か

Instagram運用の外注を検討すると、必ずこの声が出ます。

「月20万円も払うくらいなら、うちのスタッフがやったほうが安いのでは?」

一見、もっともです。既存スタッフが空き時間にやれば、追加の支出はゼロに見えます。

しかし、この「ゼロ」には重大な見落としがあります。

社員の時間は、無料ではありません。

給与を払っている以上、その人が1時間Instagramに使えば、1時間分の人件費が発生しています。それが「Instagram運用費」として計上されないだけです。

この記事では、その見えないコストを可視化します。


【試算】Instagram運用を内製すると、月に何時間かかるのか

まず、必要な作業を工程ごとに分解します。

前提条件

一般的な企業アカウントの運用量として、以下を想定します。

  • カルーセル投稿:月8本(週2本)
  • リール:月4本(週1本)
  • ストーリーズ:週5本
  • 分析・改善・情報収集

工程別の所要時間

■ カルーセル投稿 1本あたり

工程所要時間
企画・構成1.0時間
デザイン制作(8〜10枚)2.5時間
キャプション作成0.7時間
投稿・設定0.3時間
合計4.5時間

■ リール 1本あたり

工程所要時間
企画・台本1.0時間
撮影1.5時間
編集・字幕2.5時間
投稿・設定0.3時間
合計5.3時間

■ ストーリーズ・コミュニケーション(週あたり)

工程所要時間
ストーリーズ制作(週5本)1.5時間
DM・コメント返信1.5時間
合計3.0時間/週

■ 月次の固定作業

工程所要時間
インサイト分析3.0時間
改善・次月企画2.0時間
情報キャッチアップ(アルゴリズム変更の追跡等)2.0時間
合計7.0時間/月

月間合計工数

項目計算時間
カルーセル4.5時間 × 8本36.0時間
リール5.3時間 × 4本21.2時間
ストーリーズ等3.0時間 × 4週12.0時間
分析・改善・学習7.0時間
月間合計約76時間

月76時間。 これは、フルタイム勤務(月160時間)の約半分です。

⚠️ この数字の扱いについて

上記の所要時間は、私たちの制作現場での実績に基づく見積もりです。公的な統計ではありません。「デザイン制作2.5時間は長すぎる」「うちはもっと早い」——そう感じたら、その数字に置き換えて再計算してください。 この記事の目的は「76時間」という数字を信じさせることではなく、工数を積み上げて考える枠組みを提供することです。


【可視化】その76時間を、人件費に換算する

次に、この工数を金額に直します。

計算方法

時給 = 年収 ÷ 12ヶ月 ÷ 160時間
企業負担込み時給 = 時給 × 1.3(社会保険料・賞与等)
月間人件費 = 企業負担込み時給 × 76時間

試算結果

担当者の年収時給換算企業負担込み月76時間の人件費
300万円1,562円2,031円約15.5万円
400万円2,083円2,708円約20.6万円
500万円2,604円3,385円約25.8万円

この数字が意味すること

年収400万円の社員が片手間でInstagramを回すと、実質的に月20万円のコストが発生しています。

そしてこれは、運用代行の相場(各社公表値で月20〜50万円)と、ほぼ同じ水準です。

「外注は月20万円もかかる」と言うとき、比較対象である内製が実は同じ20万円かかっている——この事実が、多くの場合見落とされています。


【重要】内製には、金額に出ない4つのコストがある

上記の人件費は、あくまで「見えるコスト」を可視化したものです。実際には、さらに4つの隠れコストがあります。

隠れコスト1:機会費用

その76時間、担当者は本来の業務ができていません。

営業担当なら、76時間分の商談ができたはずです。店長なら、76時間分の店舗改善ができたはずです。

「Instagramに使った時間 × その人が本来生む価値」 が、実質的な損失です。人件費だけでは測れません。

隠れコスト2:学習コスト

Instagramの仕様は変わり続けます。

たとえば、ハッシュタグはもうリーチを増やしません。 これはInstagram責任者のアダム・モッセーリ氏が明言しており、2024年12月にはハッシュタグをフォローする機能自体が削除されました。推奨は3〜5個です。

しかし、この変更を知らずに30個貼り続けている担当者は、いまだに大勢います。

「知らないこと」のコストは、請求書に載りません。 しかし、確実にリーチを削っています。

情報を追い続けるには、月2時間では足りないかもしれません。上の試算は、むしろ楽観的です。

隠れコスト3:属人化リスク

これは、多くの企業が痛い目を見てから気づくコストです。

担当者が辞めたら、運用は止まります。

  • アカウントのパスワードがわからない
  • 投稿テンプレートの元データがどこにあるかわからない
  • なぜこの投稿方針なのか、誰も説明できない

そして最悪なのは、更新が止まったアカウントです。フォロワーの関心が離れるだけでなく、新規ユーザーに「この店はもう営業していないのでは?」と誤解される可能性すらあります。

隠れコスト4:品質の天井

片手間の担当者が作るリールと、専業のプロが作るリールでは、当然ながら品質に差が出ます。

そして2026年のInstagramでは、この差がアルゴリズム上の差になります。

Instagram動画の約半数は音声なしで視聴されているとモッセーリ氏は述べています。つまり、冒頭に視覚的なフックとテキストがないリールは、視聴者の半分に何も伝わりません。

こうした「知っていれば当たり前」の設計を、片手間の担当者が全て押さえるのは困難です。


【比較表】内製 vs 外注、フェアに並べる

隠れコストまで含めて、両者を並べます。

項目内製外注
月額コスト(見かけ)0円5万〜50万円(各社公表値)
月額コスト(実質)約15〜26万円(人件費換算)5万〜50万円
初期費用0円0〜30万円
担当者の工数約76時間/月約2〜4時間/月(確認・素材提供)
機会費用大(本業を圧迫)
学習コスト自社で負担代行会社が負担
属人化リスク高(退職=運用停止)
品質の安定性担当者のスキルに依存契約内容に依存
社内ノウハウの蓄積◎ 蓄積される△ 工夫が必要
自社の解像度◎ 商品・顧客を熟知△ 情報共有が必要
スピード◎ 即断即決△ 確認フローが挟まる

内製が優れている点も、明確にあります。 商品理解の深さ、意思決定の速さ、そしてノウハウが社内に残ること。これは外注では得がたい価値です。


【判定】あなたの会社はどちらを選ぶべきか

以下のチャートで判定してください。

✅ 内製が向いている企業

次の3条件を「すべて」満たすなら、内製すべきです。

  1. SNS専任、または業務時間の50%以上をSNSに割ける担当者がいる

→ 片手間では、月76時間は捻出できません

  1. その担当者に、継続的に学習する意欲と時間がある

→ アルゴリズムは変わり続けます

  1. 社内にノウハウを蓄積することが、経営戦略上重要である

→ 長期的に自走したい明確な意志があるか

該当するなら、外注する必要はありません。 この記事の①アルゴリズム解説を読んで、自社で進めてください。

✅ 外注が向いている企業

次のいずれかに該当するなら、外注を検討すべきです。

  1. 専任者を置けない(既存スタッフの片手間になる)
  2. 担当者の本業が、Instagramより明らかに価値が高い(営業・接客など)
  3. すでに内製して、成果が出ないまま数ヶ月経っている
  4. 担当者の退職リスクが読めない

🤝 第三の選択肢:ハイブリッド

意外と見落とされますが、全部を外注する必要はありません。

工程担当
戦略設計外注(専門性が高く、頻度は低い)
コンテンツ制作自社(現場の素材が強い)
分析・改善提案外注(客観性と知見が必要)
投稿・コミュニケーション自社(スピードが命)

特に飲食店・美容室など、現場の素材が最大の武器になる業種では、この形が合理的な場合があります。

「戦略と分析だけ外注する」——これは十分ありうる選択です。

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【注意】内製化を目指すなら、外注先の選び方が変わる

「いずれは内製に戻したい。だが今は人がいないので外注する」

このケースは非常に多く、そして選ぶべき代行会社が変わります。

運用をすべて外部に任せると、社内にノウハウが蓄積されにくくなります。将来的に内製化したいと考えていても、知識やスキルが継承されていなければ、外注をやめた瞬間に投稿の質が落ち、更新が止まります。

内製化を見据えるなら、次の条件を満たす代行会社を選んでください。

  • 定期的なミーティングで、なぜその投稿にしたのかを説明してくれる
  • レポートに「判断の根拠」が書かれている
  • 使用しているテンプレート・素材データを共有してくれる
  • アカウントの管理権限が、常に自社側にある

逆に、「ブラックボックスで運用し、成果だけ報告する」代行会社に依頼すると、永久に外注から抜けられません。


💡 JEMIAという選択肢

ここまでの内容を整理します。

  • Instagram運用の内製には、月約76時間(試算)の工数がかかる
  • 年収400万円の社員が担当すれば、実質的に月約20万円の人件費が発生している
  • さらに、機会費用・学習コスト・属人化リスク・品質の天井という隠れコストがある
  • 内製が正解なのは、専任者を置ける企業だけ

「専任者は置けない。でも、成果は出したい」

この状況にある企業のために設計されたのが、Instagram運用代行サブスク JEMIA です。

JEMIAの4つの特徴

✅ サブスク型だから、始めやすい 高額な初期費用や長期契約は不要です。従来型の運用代行(各社公表値で初期10〜30万円+月額20〜50万円)と比べ、導入のハードルを大きく下げています。

✅ 貴社の工数は、月2〜4時間程度 素材提供と月次の確認のみ。担当者の本業を圧迫しません。

✅ アルゴリズムの追跡は、私たちの仕事です 仕様変更のキャッチアップと検証を業務として行い、翌週の投稿設計に反映します。学習コストを自社で負担する必要はありません。

✅ ノウハウは、共有します 「なぜこの投稿にしたのか」を毎月説明します。将来的に内製化したくなったとき、抜けられる状態を保ちます。囲い込みはしません。

👉 JEMIAの詳細・料金を見る

https://www.cocomake-guide.com/subscription


よくある質問(FAQ)

Q. Instagram運用を内製すると、月にどれくらいの工数がかかりますか? A. 本記事の試算(週2〜3投稿・リール含む標準的な運用)では、企画・撮影・編集・投稿・分析まで含めて月約76時間が目安です。所要時間は投稿本数や習熟度で変わります。

Q. 内製は本当に「月0円」ですか? A. いいえ。人件費が発生していないように見えるだけで、月約76時間を年収400万円クラスの社員が担当すれば、実質的に月15〜26万円相当の人件費がかかっています。

Q. 内製と外注、どちらが安いですか? A. 一概には言えません。専任者を置ける企業なら内製、置けず片手間になる企業は外注のほうが総コストで有利になりがちです。最も損をするのは「片手間の内製」です。

Q. ハイブリッド(一部だけ外注)はできますか? A. できます。戦略設計と分析・改善を外注し、現場の素材を活かす制作・投稿は自社で行う形が、飲食店・美容室など現場が強い業種では合理的です。

Q. 将来的に内製化したい場合、外注先はどう選べばいいですか? A. 「なぜその投稿にしたか」を説明し、判断根拠をレポートに残し、テンプレや管理権限を共有してくれる会社を選びましょう。ブラックボックス運用の会社だと外注から抜けられなくなります。

Q. 外注は月いくらから可能ですか? A. サブスク型なら月数千円〜数万円、従来型の代理店は各社公表値で初期10〜30万円+月額20〜50万円が目安です。詳しくは運用代行の選び方を参照してください。

まとめ:比較すべきは「支出」ではなく「総コスト」

最後に、この記事の結論を3行で。

  1. 内製の「月0円」は幻想。 月約76時間(試算)の工数は、実質的に月15〜26万円の人件費に相当する
  2. さらに、機会費用・学習コスト・属人化リスクという隠れコストがある
  3. 判断基準はシンプル。 専任者を置けるなら内製、置けないなら外注。片手間の内製が、最も損をする

「外注は高い」と言う前に、一度、自社の工数を計算してみてください。

この記事の試算表は、そのまま自社の数字に置き換えられる形にしてあります。所要時間も、年収も、投稿本数も、実態に合わせて入れ替えてください。

そのうえで内製が合理的なら、外注する必要はありません。私たちは、そう考えています。


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出典・注記

※ 工数・人件費は本記事の試算であり、実態に応じて変動します。費用相場は各社の公表値(自己申告値)です。

工数試算について

  • 本記事の所要時間は、公的統計ではなく、JEMIAの制作現場における実績値に基づく見積もりです
  • 業種・投稿内容・担当者のスキルにより大きく変動します
  • 自社の実態に合わせて再計算されることを推奨します

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